『深夜食堂』の中国版です。
皆が店じまいを始める夜更けに、静かに開店するお店。ここに通うお客にとって、マスターが作るお料理は一日の癒しであり、とっておきのイベントであり、なつかしい思い出であり、会えない人の面影であり……。
原作の日本版とほぼ一緒ではないかと思いますが(たぶん)、常連はサラリーマンの郝建コンビ、クラブ通いが趣味の忠さんに、ダンサーの玲玲、強面の龍兄貴、エルメス・エリザベス・ミスユンの即席麺姉妹、どこにでもいるごく普通の人々。
一日の終わりにカウンターを囲んで、それぞれの時間を過ごしながらお互いの話を聞き、人生に訪れるいろんな事——出会いと別れ、親子の絆、独りの寂しさ、若すぎる死、見果てぬ夢――に思いをめぐらせる。なにが本当の幸せかわからないけど、今ここで誰かと分かち合えることを大切にしたい。そんな気持ちになれる作品。
刘昊然、黄磊(マスター)、徐娇(キキ)
音楽プロデューサー役の刘昊然、某ジェイさんにしか見えん。
監督は蔡岳勋、なつかしの《痞子英雄(Black or White)》の方ですねー。こういう流行りものが得意そうな監督さんと思いきや、ネット上では本作は「こだわりすぎ」、「日本ぽくしすぎて中国人には合わない」などなどの声あり、なかなか苦戦された様子でした。
恐れながら、華流韓流に洋画にとウツツを抜かしすぎて日本作品に全くついていってない私は、深夜食堂といえばこの中国版(黄磊版)しか知らないのです。もちろん原作が阿部夜郎さんの漫画作品で日本版のマスターが小林薫さんだということぐらいは分かってて、さらに香港版(梁家辉版)まである!のも今回知りました。ですが私のなかで好みのマスター像が黄磊さんに近い、それに目もくらむような豪華ゲストが次々登場するので、やっぱりこの《中国版》は見逃せないよな~と。
豪華な食材もない、ごく普通のお料理への思い入れとか、物静かだけど存在感だけで癒されるマスターのキャラクターを、中国人寄りに描き切るのは正直無理がありそうに思いますが、「日本っぽさ」にこだわってるとされる作りが結果的に良かったのかも。抵抗なく見られて、普通に感動して、普通に楽しめましたよ。
見よ!キラ星のような豪華メンバー
第一話から目が離せなくなってしまったのは、好きな俳優さん・宋洋(ソン・ヤン)が出ていたからです。ヤクザっぽい兄貴役。タコさんウインナーほおばる姿が可愛くて。
マーク・チャオの回は感動、チャン・チュンニンはやっぱり美しかった~。ジャム・シャオがパフェ食べる姿もかわいかったな。そうそう、某ドラマでストーカー総裁してたシュー・カイチョン氏も出演されておりましたが…スーツじゃなかったので神通力消滅。無念。
作品情報
原題 《深夜食堂》
制作国 中国
制作年 2018年
集数 全40話(amazon prime、Netflix)
監督 ツァイ・ユエシュン(蔡岳勋)、フー・ハンチン(胡涵清)
◆豪華ゲスト多数◆しみるレシピ◆人生いろいろ◆ラーメン作りたくなる
居心地のいいお店に通うみたいに、ひと晩ずつゆっくり味わいたい作品。
キャスト
マスター:黃磊
ユン:谢承颖*即席麺三姉妹
エルメス:李佳桐*即席麺三姉妹
エリザベス:吴昕*即席麺三姉妹
リンリン:杨壹童
ロン:宋洋
ショウシュー:姚安濂
**ゲスト俳優**
リウ・ハオラン(第2~4話 鱼松饭)
→《唐人街探案》《琅琊榜之风起长林》
シュー・チャオ(第2~4話 鱼松饭)
→『長江7号』の子!
マーク・チャオ(第7~9話 乐乐套餐)
ジャム・シャオ(第11~12話 跳舞西西)
チャン・チュンニン(第12~14話 酱油炒面)
チェリー・イン(第14~15話 伤心凉粉)
→陳小春の奥様
チュー・アオフイ(第14~15話 伤心凉粉)
→『萌妃の宮廷絵巻』の甄世爽氏
フィオン・フォン(第19~20話 鸡蛋三明治)
→from《痞子英雄》
シュー・カイチョン(第19~20話 鸡蛋三明治)
→『旦那様はドナー』
シュー・ジエカイ(第21~22話 红枣粽子)
イェ・チン(第27~29話蜜桃成熟时)
→《锦衣之下》
リッチー・レン(第29~31話 鱼香肉丝)
シーシー(第34~36話 鱼汁蒸蛋)
→『明蘭』の墨蘭姉さん
アイビー・チェン(第36~37話 炸糯米圆子)
卜学亮(第36~37話 炸糯米圆子)
ホー・ジョン(第39~40話 老柴鸡汤)